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WordPressを何年も更新していないとどうなる?リスクと対処
公開: 2026-07-04 ・ 約8分
「WordPressの管理画面に、更新をうながす赤いマークがずっと付いている。でも触るのが怖くて、何年もそのまま」——そういうサイト、実はとても多いです。結論から言うと、更新を長く放置したサイトには、①セキュリティの穴が開いたまま ②ある日突然表示が崩れる ③いざ直そうと一括更新すると一気に壊れる、という3つのリスクが静かに積み上がっていきます。
そして厄介なのは、何年も放置したサイトを一気に更新することこそ、最も危険だという点です。この記事では、放置すると何が起きるのかを出典つきで整理したうえで、サイトを壊さずに更新へ追いつくための安全な手順を、順を追ってお伝えします。
更新を放置すると起きる3つのこと
まず、放置によって何が積み上がっていくのかを一覧にします。どれも「今日は何ともない」のに、時間とともに確実にリスクが増えていくのが特徴です。
| リスク | 何が起きるか | いつ表面化するか |
|---|---|---|
| ① セキュリティの穴 | 古いプラグインの弱点を突かれ、改ざん・乗っ取りに遭う | ある日突然(自動攻撃で無差別に) |
| ② ある日突然の表示崩れ | 本体・PHP・テーマがかみ合わなくなり、画面が真っ白/崩れる | サーバー更新など、外側の変化がきっかけ |
| ③ 一括更新での破損 | 溜まった更新を一気に当てると、どれが原因か分からず一斉に壊れる | 放置後に「直そう」と動いた瞬間 |
①と②は「放置しているだけで」起きるリスク、③は「放置したものを直そうとしたとき」に起きるリスクです。順に見ていきます。
① セキュリティの穴が、開いたままになる
WordPressの更新には、新しい機能を足すだけでなく、見つかった弱点(脆弱性)をふさぐという大事な役割があります。更新を止めるということは、この「穴をふさぐ作業」を止めるということ。攻撃者から見れば、鍵の壊れたドアを開けっぱなしにしているのと同じです。
これは大げさな話ではありません。出典のある数字で見てみます。
- WordPressは世界のサイトの約4分の1で使われているCMSで、使われている数が多いぶん、攻撃者に無差別に狙われやすい(出典)
- あるセキュリティ会社の集計では、2025年4〜6月の3か月間で5億件を超える攻撃ログが観測されています(出典)
- 2024年に登録されたWordPressの脆弱性は8,223件(前年比68%増)で、その96%はプラグインが原因でした(出典)
最後の「96%はプラグイン起因」という数字が、放置の怖さを端的に表しています。古いプラグインを最新に保つだけで防げる被害が、そのほとんどだということです。逆に言えば、更新を止めた瞬間から、そのプラグインの穴は開いたままになります。
とくに狙われるのが、担当者が引き継がれないまま更新が止まった、いわゆる「野良サイト」です(出典)。専任の担当者がいない中小企業のサイトは、まさにこの状態になりやすいところに注意が必要です。
改ざんされると、サイトが壊れるだけでなく、訪問者を危険なサイトへ飛ばす踏み台にされたり、迷惑メールの発信元にされたりします。つまり被害に遭うと、自社が困るだけでなく、訪問者や取引先に迷惑をかける「加害者」の側にされてしまうのです。セキュリティ対策そのものの費用や、万一改ざんされた場合の復旧費用については、ホームページのセキュリティ対策にかかる費用で段階別に整理しています。
② あるとき突然、表示が崩れる
「昨日まで普通に見えていたのに、今日開いたら画面が真っ白」——更新を放置したサイトでは、これが前触れなく起こります。原因は、サイトを支える部品どうしの互換性のズレです。
WordPressサイトは、①WordPress本体、②テーマ(デザインの土台)、③プラグイン(機能の追加部品)、そして④その土台で動く「PHP」というプログラム言語、の組み合わせで動いています。それぞれが少しずつ更新されていく前提で作られているため、一つだけ古いまま止まっていると、あるとき他とかみ合わなくなるのです。
とくにきっかけになりやすいのが、自分では意識していない外側の変化です。
- サーバー側のPHPが新しくされた — レンタルサーバーは、古いPHPをセキュリティ上の理由で順次終了させます。古いサイトが新しいPHPで動かされると、その瞬間にエラーで真っ白になることがあります(出典)
- 古いテーマが、新しい環境の作法に対応できていない — 昔のテーマが使っている書き方が、今のWordPressでは通用しなくなり、表示が崩れる・真っ白になる
こわいのは、この崩れが「自分は何も触っていないのに」起きる点です。放置していたつもりが、実際にはサーバー会社のメンテナンスなど、外側の変化で足元が動いている。だから「触らなければ安全」という発想は、残念ながら成り立ちません。
③ いざ直そうとして一括更新すると、一気に壊れる
そして、この記事で最もお伝えしたいのがこの3つ目です。何年も放置したサイトを、溜まった更新ボタンで一気に片づけようとする——これが、いちばん危険な行動です。
なぜなら、長く放置したサイトには更新が何十件も溜まっており、それを一括で当てると、次のことが同時に起こるからです。
- どれが原因か分からなくなる — 一度に10個のプラグインを更新して真っ白になったとき、犯人がどれなのか、一つずつ戻して確かめるしかありません(出典)
- バージョンの飛ばしすぎで、かみ合わない — 何世代も古いテーマやプラグインを一気に最新へ飛ばすと、途中の互換性を飛び越えてしまい、正常に動かなくなることがあります(出典)
- 元に戻せない — バックアップを取らずに一括更新して壊れると、更新前の状態に戻す手段がありません
「思い立ったときに一気に済ませたい」という気持ちは自然ですが、放置期間が長いほど、この一括更新のリスクは跳ね上がります。急がば回れで、次に紹介する手順のとおり、一つずつ・確認しながら進めるのが、結局いちばん早くて安全です。
【本題】サイトを壊さず、安全に更新へ追いつく手順
では、何年も放置してしまったサイトを、どうやって安全に最新へ追いつかせればよいのか。核心は3つのルールです。バックアップを取る → 1つずつ更新する → 都度、表示を確認する。 これを守るだけで、事故の大半は防げます。
手順1: 何よりも先に、バックアップを取る
すべての作業の前提が、これです。バックアップ(元に戻すための保存ポイント)を取ってから触る。 これさえあれば、途中で何が壊れても「戻せばよいだけ」の一時的なトラブルに変わります。逆にバックアップなしの更新は、命綱なしで綱渡りをするようなものです。
バックアップの取り方は主に3つあります。
| 方法 | 手軽さ | 何を守れるか |
|---|---|---|
| バックアップ用プラグイン(UpdraftPlusなど) | ◎ 管理画面から数クリック | ファイルとデータベースの両方 |
| レンタルサーバーの自動バックアップ機能 | ○ 契約プランによる | サーバーが自動保存(復元は要申請のことも) |
| 手動でファイルとデータベースを控える | △ やや専門的 | 両方だが手間がかかる |
長く放置したサイトほど、更新で何が起きるか読みにくいので、この一手間は決して省かないでください。
手順2: 一気にではなく、1つずつ更新する
ここが放置サイトならではの重要ポイントです。溜まった更新を全部まとめてではなく、優先順位をつけて、1つずつ当てていきます。
一般的なおすすめの順番は、次のとおりです。
- まずWordPress本体を、飛ばしすぎない範囲で更新する
- 次にテーマを更新する
- 最後にプラグインを、1つずつ更新する(複数を同時に更新しない)
プラグインを1つずつにするのは、万一崩れたとき「今更新したこれが原因だ」と即座に特定できるようにするためです。10個まとめて更新して真っ白になると原因探しは地獄ですが、1個ずつなら「直前の1個を戻せば直る」とすぐ分かります(出典)。放置が長いサイトほど、この地道なやり方が効いてきます。
手順3: 1つ更新するたびに、表示を確認する
そして、1つ更新したら、次に進む前に必ずサイトの表示を確認します。トップページだけでなく、問い合わせフォームや、お店の情報など、大事なページを実際に開いてみてください。パソコンとスマホの両方で見るのが理想です。
この「更新→確認→次の更新」を1件ずつ繰り返すのは、たしかに地味で時間のかかる作業です。ですが、これこそが**「どこで壊れたか」を一瞬で分かる状態を保ちながら進める**、いちばん安全な進め方です。何かおかしくなったら、その場で止めてバックアップから戻せば、被害は最小で済みます。
さらに安全にするなら: 複製したサイトで先に試す
より慎重に進めたい場合は、本番サイトをいきなり更新せず、そっくり複製した「練習用のサイト(ステージング環境)」で先に一連の更新を試すという方法があります。そこで問題が出ないことを確かめてから、本番に同じ手順を適用すれば、本番が止まるリスクをさらに下げられます(出典)。ただし複製環境の用意はやや専門的なので、ここは無理なら省いても構いません。
自分でやるか、任せるか — 迷ったときの線引き
ここまでの手順は、落ち着いて一つずつ進めれば、ご自身でも実行できます。ただし、放置期間が長いサイトほど、途中でコードのファイル修正が必要になるなど、難易度が上がりやすいのも事実です。正直に線引きします。
自分でやる価値があるのは、放置期間が比較的短く、バックアップを取る一手間を面倒がらずにでき、途中でエラーが出ても慌てず調べられる場合です。その具体的なやり方や、画面が真っ白になったときの復旧法などは、AIでホームページを自分で直す方法と注意点で、危険ポイントとあわせて詳しく解説しています。
任せた方がよいのは、何年も放置していて更新が大量に溜まっている、サイトが売上や問い合わせに直結していて数時間でも止まると困る、あるいは「バックアップの取り方が分からない」段階の場合です。こうした継続的な更新・監視・バックアップをまとめて委託するのが「保守」で、その相場や中身はWordPress保守費用の相場と内訳にまとめています。日々の更新を止めないことこそ、①②③のリスクをまとめて防ぐ、いちばん確実な方法です。
安全装置ごとAIに任せる、という選択肢(Revibe)
「自分で一括更新するのは怖い。でも保守を丸ごと契約するほどでもない」——そのあいだを埋める選択肢として、私たちは Revibe(リバイブ) というサービスを開発しています。
この記事で挙げた危険——一括更新での破損、戻せなくなる事故——を、仕組みであらかじめ潰しておくという発想です。本番サイトには直接触らず、複製したサイトの上で作業し、反映前に自動でバックアップを取り、修正前と修正後の画面を見比べてから納得して本番に反映します。長く放置したサイトの手直しのような「壊すのが怖い作業」ほど、この安全装置が効いてきます。なお、Revibeは現在準備中のサービスです。
よくある質問
何年も更新していませんが、今のところ普通に表示されています。放置しても大丈夫ですか?
「今表示できている」ことと「安全」は別の話です。セキュリティの穴は、表示に問題がなくても開いたままになっており、自動攻撃は無差別に飛んできます。また、サーバー側のPHP更新など外側の変化で、ある日突然崩れることもあります。表示が正常なうちに、バックアップを取ってから少しずつ追いつくのが理想です。
溜まった更新を、まとめてボタン一つで済ませてはいけませんか?
長く放置したサイトでは、おすすめできません。一括更新は、どれが原因で壊れたか分からなくなり、バージョンの飛ばしすぎで互換性の問題も起きやすいためです。面倒でも、バックアップを取ったうえで1つずつ更新し、その都度表示を確認する方が、結果的に安全で早く済みます。
更新したら画面が真っ白になりました。どうすればいいですか?
直前に更新したものが原因である可能性が高いです。バックアップがあれば、それを戻すのが最も確実です。1つずつ更新していれば「直前の1つ」を戻せばよいので特定は簡単ですが、一括更新した後だと原因探しが難しくなります。自力での復旧が難しい場合は、早めに専門家に相談してください。
どのくらいの頻度で更新すればいいですか?
理想は、更新のお知らせが出たら、そのつどバックアップを取ってから当てることです。少なくとも月に一度は管理画面を開き、溜めすぎないことが大切です。放置期間が短いほど、一度の更新でのリスクは小さくなります。
古いサイトなので、更新するとデザインが崩れそうで不安です。
その不安は正しいです。古いテーマは新しい環境とかみ合わないことがあるため、まずバックアップを取り、複製したサイトで試すか、1つずつ更新して都度確認するのが安全です。それでも崩れる場合は、テーマ自体が寿命を迎えている可能性があり、リニューアルを検討する段階かもしれません。
まとめ
- WordPressを長く更新しないと、①セキュリティの穴が開いたまま ②ある日突然の表示崩れ ③一括更新での破損という3つのリスクが積み上がる
- とくに何年も放置したサイトの一括更新は、最も危険。どれが原因か分からず、一気に壊れて戻せなくなる
- 安全に追いつく手順は3つ: バックアップを取る → 1つずつ更新する → 都度、表示を確認する
- 放置が長い・止まると困るサイトは、無理せず保守や安全装置つきのサービスに任せるのが、結局は損をしない
自分のサイトが今どんな状態で、更新にどこから手をつければいいのか——まずは無料診断で、現状と危ないポイントを確かめてみてください。
※本記事は、2026年7月時点の一般的な情報にもとづく解説です。WordPressのバージョン・テーマ・サーバーによって画面や手順は異なります。更新やファイルの操作を行う際は、必ず事前にバックアップを取り、不安な場合は専門家にご相談ください。
この記事の運営: Revibe(リバイブ)— 今あるWordPressサイトをAIと会話しながら直せるサービス。 記事の相場データは公開情報の調査にもとづきます。